デジタル・ネイティブ世代に訴求しろ

ゲーム性やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のような社会性を兼ね備えた仮想世界は、生まれ育ったときから身近なところにインターネットがあった世代(デジタル・ネイティブ世代)には非常にポピュラーなものとなっている。このデジタル・ネイティブ世代にとっては、コミュニティツールとしての電子メールは「昨日のテクノロジー」という感覚があり、SNSや仮想世界によるコミュニケーションの形を楽しむようになっている。ここで言うデジタル・ネイティブ世代というのは欧米の子供達を念頭にしているが、日本で言われる1976年生まれの「ナナロク世代」よりずっと若い世代(8歳ー18歳程度)を指している。ちなみに、携帯大国日本の同世代の子供達は、携帯でのメールやモバゲータウンのようなコミュニティサイトが主要なコミュニケーション手段となっている。

インターネットのトラフィックを世代別などに分析している調査会社ヒットワイズ(hitwise)のデータによれば、これらデジタル・ネイティブ世代が好む仮想世界は、ルネスケープ(runescape)が断トツに人気で、それに続いて、ウェブキンズ(webkinz)、ネオペッツ(neopets)、クラブペンギン(clubpenguin)、ガイアオンライン(gaiaonline)などと続く。ヒットワイズが公表している月別アクセスのデータを見ると、5月から8月(夏期休暇)、11月下旬(サンクスギビング休暇)、12月下旬(クリスマス休暇)にアクセス数が多く、学校が休みになると仮想世界で楽しむデジタル・ネイティブ世代が増えることが分かる。

ルネスケープは、1000万人以上のアカウントを発行しているイギリス発のMMORPG(多人数同時参加型オンラインPRG)であり、カスタマイズ可能なアバターを使って、他のプレイヤーやモンスターとの対戦をしながら王国を練り歩くというゲームである。

ウェブキンズは、カナダのギフト提供企業であるガンズ(Ganz)が販売する現実世界のぬいぐるみと連動している点が特徴だ。ぬいぐるみのラベルに添付されているスペシャル・コードを使って、ウェブキンズ・ワールドというサイトにアクセスすれば、仮想世界の中で現実と同じぬいぐるみのアバターを使って遊ぶことができるサービスである。これまでに2百万個以上のぬいぐるみが販売され、ウェブキンズ・ワールドに百万人以上のユーザーが登録していると言う。

仮想世界にデジタル・ネイティブ世代が集まってくるのであれば、同世代を顧客として注目する大企業が目を付けないはずはない。2005年6月に米メディア大手バイアコム(Viacom)は、仮想ペットのサイトを提供しているネオペッツ(Neopets)を1億6千万ドルで買収した。ネオペッツでは、サイト上で4匹までの仮想ペットを飼うことができ、ゲームプレイなどを通じて獲得できるネオポイントと呼ばれる仮想通貨を用いて、ペット用の食べ物やアクセサリーを購入する。ネオピア(Neopia)と呼ばれる仮想世界を探検したり、他のユーザーとの間でのコミュニケーション・ツール(掲示板、メール)も用意されている。

2007年8月には、ディズニーが、カナダのニューホライゾン・インタラクティブ(New Horizon Interactive)が運営するクラブペンギンを3億5千万ドルで買収した。クラブペンギンは、主に8歳ー14歳の子供を対象にしたサービスで、雪に覆われた街をペンギンのアバターに扮したユーザー同士がチャットやイベントの参加で楽しむ内容となっており、子供向けの優良インターネットサイトとしての評価が高い。

日本に限らず、欧米でも共通の問題であるが、どんなネットサービスがデジタル・ネイティブ世代に受けるのかというテーマは、十分に研究するに値するテーマである。次は、デジタル・ネイティブ世代が主役である。

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